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タテラッツィ

  • author: タテラッツィ
  • 観たもの触れたもの、マンドリン音楽活動などについて、書いていきます。

    【告知】
    マンドリンオーケストラ“未完成』第11回演奏会
    2011年2月27日(日)浜離宮朝日ホール音楽ホール
    13時30分開場、14時開演
    シューベルト「未完成」、クルト・ヴァイル「小さな三文音楽」ほか。
    入場無料です。

    リベルテマンドリンアンサンブル2枚目のCD発売中!
    マンドリンオーケストラ編曲の最高峰と、新たな世界を切り拓いた委嘱作品を収録。

    指揮:中川賢一(Ken'ichi Nakagawa)
    マンドリン独奏:望月豪(Go Mochizuki)
    演奏:リベルテ マンドリン アンサンブル
       リベルテ マンドリン オーケストラ

    ご購入・お問い合わせはduende-juergaあっとまーくezweb.ne.jpまで!
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    バッハ&映画まとめ
    久々に【投票】を再開しました。

    【4/10迄】J.S.バッハで好きな曲は?

    ところどころ表記の仕方が不揃いなのはご愛嬌ってことで、見逃してくれよ!見逃してくれよ!(小泉今日子風に←どんだけ古いネタですか)

    よろしくです~。


    【ただ今のBGM】
    ゴルトベルク変奏曲(J.S.Bach)

    グレン・グールド(ピアノ)1955年盤




    グレン・グールドって、どうしても好きになれないんです。
    作曲家が作り上げた音楽の形状を解体・再構築するスタンスだということはわかるのですが、その結果として出てくるものが、なんだか得体の知れない異星人の音楽と化してしまっているようで、どうにもこうにも体の中に入ってこないんですよね、、、。

    ただ、超有名な↑の録音、これは確かに凄い演奏だと思いました。
    1981年に再録音していますが、自分はこっちの旧盤の方が好きですね。
    この長い曲集の中に一時の停滞感をも与えない愉悦感あふれるリズム、万華鏡のようにめくるめく移ろう音色のパレットの多彩さ。
    「バッハをピアノで聴くなんて邪道!邪道!だいたいバッハの時代にピアノなんかないんじゃ~!チェンバロで聴け~!!」とお題目のように唱えることが、「今どきの若いモンは・・・」が口癖のお年寄りと同レベルに感じてしまうほど。


    【お知らせ】
    映画「日雇い刑事」の採点を75点から70点に変更しました。

    どうも採点が甘すぎるもので、、、。

    で、100点満点法にそもそも問題があるような気がしなくもないので、今後、10点満点への変更を検討中。

    ちなみに過去にここで書いたものを、(現在の印象で)10点満点で採点し直してみます(右に100点満点の点数も併記)

    【2006年のベスト5】(今年のお正月に書いたもの)

    アンダーグラウンド(クストリッツァ監督・DVD・1995フランス=ドイツ=ハンガリー)
    ★★★★★★★★★★(10点)99点

    美しき運命の傷跡(タノヴィッチ監督・日本=イタリア=フランス=ベルギー)
    ★★★★★★★★(8点)91点

    ルナシー(ヤン・シュヴァンクマイエル監督・チェコ)
    ★★★★★★★★(8点)90点

    霧の中の風景(アンゲロプロス監督・1988年ギリシア=フランス)
    ★★★★★★★★★★(9点)98点

    太陽(ソクーロフ監督・スイス=ロシア=イタリア=フランス)
    ★★★★★★★★★(9点)95点

    【2007年に書いた映画】(DVD・ビデオ・TV含む)「一日一善」に書いた順

    EUREKA ユリイカ(青山真治監督・2000年日本)
    ★★★★★★★★★★(10点)99点

    亀は意外と速く泳ぐ(三木聡監督・2005年日本)
    ★★★★★★★★(8点)93点

    フラガール(李相日監督・2006年日本)
    ★★★★★★★★★(9点)97点

    花とアリス(岩井俊二監督・2004年日本)
    ★★★★★★★★(8点)94点

    NANA(ナナ)(大谷健太郎監督・2005年日本)
    ★★★★★★(6点)60点

    エリ・エリ・レマ・サバクタニ(青山真治監督・2005年日本)
    ★★★★★★(6点)73点

    ボクはやってない(周防正行監督・2007年日本)
    ★★★★★★★★(8点)94点

    ゆれる(西川美和監督・2006年日本)
    ★★★★★★★★★★(10点)99点

    ノーマンズ・ランド(タノヴィッチ監督・2001年仏=伊=ベルギー=英=スロヴェニア)
    ★★★★★★★★★(9点)96点

    ハンナとその姉妹(ウディ・アレン監督・1986年アメリカ)
    ★★★★★★★★(8点)85点

    ユメ十夜(オムニバス・2007年日本)
    ★★★★★(5点)45点 ※ただし、一部8点クラスの話もあり


    季節のはざまで(ダニエル・シュミット監督・1992年スイス?)
    ★★★★★★★(6点)69点

    初恋(塙幸成監督・2006年日本)
    ★★★★★★★★(8点)92点

    リリィ・シュシュのすべて(岩井俊二監督・2001年日本)
    ★★★★★★★(7点)76点

    間宮兄弟(森田芳光監督・2006年日本)
    ★★★★★★★(7点)81点

    パッチギ(井筒和幸監督・2004年日本)
    ★★★★★★★★(8点)93点

    善き人のためのソナタ(ドナースマルク監督・2006年ドイツ)
    ★★★★★★★★★(9点)98点

    あなたになら言える秘密のこと(コイシェ監督・2005年スペイン)
    ★★★★★★★(7点)79点

    蛇イチゴ(西川美和監督・2003年日本)
    ★★★★★★★★★(9点)97点

    白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々(ローテムント監督・2005年ドイツ)
    ★★★★★★★★(8点)90点

    かもめ食堂(荻上直子監督・2006年日本)
    ★★★★★★★(6点)72点

    es(ヒルシュビーゲル監督・2001年ドイツ)
    ★★★★★(5点)65点

    カナリア(塩田明彦監督・2004年日本)
    ★★★★★★★★★(9点)97点

    A(森達也監督・1997年日本)
    ★★★★★★★★★(9点)98点

    日雇い刑事(奥秀太郎監督・2002年日本)
    ★★★★★★(6点)70点

    ≪以下、感想をまだ公開していないもの(最近3か月以内に観ている)≫

    黒猫・白猫(クストリッツァ監督・1998年 フランス=ドイツ=ユーゴスラビア)
    ★★★★★★★★★★(9点)98点

    カポーティ(ベネット・ミラー監督・2006年アメリカ)
    ★★★★★★(6点)72点

    虹の女神(熊澤尚人監督/岩井俊二脚本・2006年日本)
    ★★★★★★★(7点)84点

    好きだ、(石川寛監督・2006年日本)
    ★★★★★★★★(8点)94点

    ただ、君を愛してる(新城毅彦監督・2006年日本)
    ★★★★★★★(7点)84点

    ダーウィンの悪夢(フーベルト・ザウパー監督・2004年フランス=オーストリア=ベルギー)
    ★★★★★★★★(8点)89点


    -----------------------------------------------------------

    というわけで、100点満点法でこれまでのを並べてみると、

    99点 アンダーグラウンド
        EUREKA(ユリイカ)
        ゆれる
    98点 霧の中の風景
        善き人のためのソナタ
        A
        黒猫・白猫
    97点 フラガール
        蛇イチゴ
        カナリア
    96点 ノーマンズ・ランド
    95点 太陽
    94点 花とアリス
        ボクはやってない
        好きだ、
    93点 パッチギ
        亀は意外と速く泳ぐ
    92点 初恋 
    91点 美しき運命の傷跡
    90点 白バラの祈り
        ルナシー
    89点 ダーウィンの悪夢
    85点 ハンナとその姉妹
    84点 ただ、君を愛してる
        虹の女神
    81点 間宮兄弟
    79点 あなたになら言える秘密のこと
    76点 リリィ・シュシュのすべて
    73点 エリ・エリ・レマ・サバクタニ
    72点 かもめ食堂
        カポーティ
    70点 日雇い刑事
    69点 季節のはざまで
    65点 es
    60点 NANA(ナナ)
    45点 ユメ十夜


    やっぱり全般に採点甘過ぎですね。。。
    98点以下は、全部5~10点ずつ減点するくらいでちょうどいいかも。




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    映画 | 11:05:27| Trackback(0)| Comments(9)
    日雇い刑事
    【ただ今のBGM】
    交響曲第1番「古典」(プロコフィエフ)

    オルフェウス室内管弦楽団



    新古典主義の代表的作品の1つ。
    後期ロマン派が肥大化し、ドロドログチョグチョになってきたことへのアンチテーゼとしての新古典主義音楽。
    作曲年は1917年。
    社会はこの時、第一次世界大戦のまっさ中。
    あるいはプロコフィエフの母国ロシアでは、まさにロシア革命が起こった年。
    第一次世界大戦を境に音楽・美術の流行は著しく変わるのですが、新古典主義の隆盛もその一つの現象。
    これは私の想像ですが、第一次世界大戦というのは、人類は進化する一方であるという考え方が初めて、そして決定的に否定された機会だったんじゃないかと思うんですね。
    音楽などの芸術は社会と不可分に存在するものなので、こうした傾向が昔のシンプルだった時代への回帰という傾向を生んだのではないかと。

    ちなみにこれ、聴いてると、3楽章までは「あ、弾けそう!」って思うんですが、4楽章がめっぽう難しい。。。(でも不可能ってほどではない?)

    もうちょっと音楽的に言えば、この曲、ハイドンを回顧して書かれたという割には第3楽章がメヌエットではなくガボットなのが不思議。
    まあメヌエットって、20世紀人の耳にはタル過ぎなのでしょうね。


    映画の感想。

    日雇い刑事 (70点)

    B0000844F4.09.MZZZZZZZ.jpg


    カテゴリ : コメディ
    製作国 : 日本
    時間 : 91分
    公開日 : 2002-04-27~2002-05-10
    監督 : 奥秀太郎
    出演 : 今奈良孝行、 阿部サダヲ、宮藤官九郎、荒川良々、河原雅彦、皆川猿時


    (ストーリー)長引く不況で警察はついにパートタイム制を導入!通称“日雇い”(今奈良考行)もそんな一人で、普段は鳶職人で事件が起こればケータイで呼び出されるといった日々。その反面長坂組系ヤクザの“組長”(皆川猿時)は“バイオ”(宮藤官九郎)の助けもありコンピューター事業に成功。就職難もあってか、東大出の“ヤス”(阿部サダヲ)さえもヤクザになる時代が幕を開けるのだった。 追う日雇い刑事!儲けるヤクザ!この国の覇権を握るのはどっちだ!

    (感想)
    とってもシュールな映画。演出が演劇的。いや、この頃多少ベタな映画を観ることが増えている自分には、この不条理さは、前衛的にさえ感じます。
    それもそのはず、有名劇団「大人計画」の関係者たちが多数参加している映画だそうで。あのクドカン(宮藤官九郎)とかがいる劇団ですね。あとHIGHLEG JESUSという劇団の人もいる模様。
    もっとも自分、演劇はこれまでほとんど観たことないので、ようわからんですが。でもきっと、この映画は劇よりもかなり尖がってるんじゃないですかね?これは想像でしかありませんが。
    ま、内容はシュールというか尖がりすぎてて、ちょっと付いていけない部分もありますが、久々にこういうの観ると、自分の鑑賞者としての感性がずいぶん保守化してるのかなぁと反省もします。
    阿部サダヲ、いいですね。
    監督・奥秀太郎は現在「カインの末裔」という作品が渋谷のシアター・イメージフォーラムで公開されてますね。観に行こうかな。


    映画 | 01:28:50| Trackback(0)| Comments(0)
    シネマ6連発
    映画の感想、ストック溜まりまくってます。

    2007年になってから、いくつ観たのか、既にわかんなくなってますが、少しずつアップしていきますね。

    今日は、溜めに溜めた中から、いくつかの作品の感想をメモしておきます。


    蛇イチゴ (97点)

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    カテゴリ : ドラマ
    製作年 : 2003年
    製作国 : 日本
    時間 : 108分
    公開日 : 2003-09-06~2003-10-10
    監督 : 西川美和
    出演 : 宮迫博之 大谷直子 つみきみほ

    (ストーリー)
    明智家の娘・倫子は、幼い頃から真面目で優秀。現在は小学校で教師をしており、同僚で恋人の鎌田との結婚を控えている。そんな彼女は働き者の父、優しい母、ボケてはいるが明るい祖父に囲まれ、平穏な毎日を過ごしていた。だがある日、痴呆の進んだ祖父が亡くなり、その葬式に10年間も行方知れずだった長男・周治が姿を現わしたのをきっかけに、一家の和やかな雰囲気が一変する。やがて、世渡り上手の周治は、家族に内緒で多額の借金をしていた父の窮地を救い、家に迎えられるのだが、倫子だけはお調子者の兄をどうしても受け入れることができずにいた…。

    (感想)
    「ゆれる」で高い評価を受けた西川美和監督のデビュー作。
    「インチキの心地よさ」(つみきみほ)と「真実の心苦しさ」(宮迫博之)、貴方ならどっちを取りますか?
    問題提起を観る者に突きつける作品。
    西川美和は「ゆれる」もそうですが、観る者の境遇や性格によって、感情移入する登場人物が変わってきますね。
    荒削りながらも、作品の視点という点においては「ゆれる」以上に鋭い面も感じる作品。
    私はもうすっかり西川ファンです。


    白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々 (90点)

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    カテゴリ : ドラマ
    製作年 : 2005年
    製作国 : ドイツ
    時間 : 121分
    公開日 : 2006-01-28~2006-03-31
    監督 : マルク・ローテムント
    出演 : ユリア・イェンチ アレクサンダー・ヘルト ファビアン・ヒンリヒス ヨハンナ・ガストドロフ アンドレ・ヘンニック フロリアン・シュテッター マキシミリアン・ブリュックナー

    (ストーリー)
    1943年のミュンヘン。“打倒ヒトラー”を呼びかける組織「白バラ」のメンバーであるゾフィーと兄ハンスは、大学構内でビラをまいているところを見つかり、ゲシュタポ将校に連行される。そこで尋問官モーアの取り調べを受けるが、無罪であることを主張。モーアはゾフィーを信じかけるが、証拠が発見される。ゾフィーは自分は信念によって行動したことを認め、密告を拒否した。死刑が宣告され、ゾフィーに最期の時間が迫っていた。

    (感想)
    自己の信念のために生きることの美しさ。
    第二次大戦中にドイツ国内で本当にあった反ナチ学生運動。
    当時、似たような状況だった日本では、ここまで公然たる内部の抵抗運動はなかったんじゃないですかね?
    こんなに大胆にやったらそら逮捕されるやろ、、、と、観ている方がビクビクするほど大胆不敵な行動を取ります。
    そして、尋問と裁判がわずか5日で打ち切られる異例の事態。
    ナチスの役人たちはこの学生運動の影響力にどれほど怯えていたのでしょうか。
    既にスターリングラードでソ連に大敗を喫し、風前の灯をなっていたナチスドイツの揺らぎがここに見て取れます。
    それは、ナチの一員でありながらも一人の人間としての逡巡をも見せる取調官にも表れていました(この取調官の逡巡は東独を舞台にした映画「善き人のためのソナタ」の秘密警察の監視官役の人にも通じる部分があるな、と思いました)。
    ゾフィー役の女優さん、優しい顔立ちなんだけど、目力があって、ゾフィーの意思の強さと温かさの両方が感じられました。



    かもめ食堂 (72点)

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    カテゴリ : コメディ ドラマ
    製作年 : 2005年
    製作国 : 日本
    時間 : 102分
    公開日 : 2006-03-11~
    監督 : 荻上直子
    出演 : 小林聡美 片桐はいり もたいまさこ マルック・ペルトラ

    (ストーリー)
    フィンランド、ヘルシンキの街角でオープンした小さな食堂。主は日本人女性のサチエさん。メインメニューはおにぎり。でもお客さんはなかなかやってきません。サチエさんは扉が押される日を待ちながら、食器を磨き続けます。ある日、ついに初めてのお客さんの青年トンミがやってきました。日本かぶれの彼に、「ガッチャマン」の歌詞を聞かれたサチエさんは出だししか思い出せません。続きが気になって仕方ないサチエさんは、カフェで見かけた日本人女性に声をかけるのでした。

    (感想)
    女版「間宮兄弟」?
    ユルユルの癒し系映画。
    日本人の主要キャスト3人がクセ者ぞろい。
    押し付けがましい映画にイヤ気がさした時、午前中のあまり気分が高揚してない時間帯に映画を観ることになった時なんかにいい作品だと思います。
    舞台はフィンランドのヘルシンキ。ここは自分も行ったことありますが、たしかに時間がゆっくり流れている感じがする所です。


    es (65点)

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    カテゴリ : スリラー/サスペンス
    製作年 : 2001年
    製作国 : ドイツ
    時間 : 119分
    公開日 : 2002-06-22~
    監督 : オリヴァー・ヒルシュビーゲル
    出演 : モーリッツ・ブライプトロイ クリスチャン・ベルケル ユストゥス・フォン・ドーナニー オリヴァー・ストコウスキ ヴォータン・ヴィルケ・メーリング

    (ストーリー)
    スタンフォード大学心理学部ではある実験をするため、被験者となってくれる男性を公募した。集まった20名ほどの被験者は無作為に「看守役」と「囚人役」に分けられ、学内に設けられた模擬刑務所に収容された。初めはそれぞれの役を演じるだけの簡単なアルバイトと誰もが考えていた。しかし、実験が進むうち、「看守役」の攻撃的な振る舞いはどんどんエスカレートしていく。それに対して、「囚人役」は卑屈に服従するのみで、まったく抗議できなくなっていく。いつしか、模擬刑務所内は単なる実験の枠組みを越えて、もはや誰にも制御不能の状態に陥っていく……。

    (感想)
    そもそも自分はこの手の映画(刺激過多な映画)がそんなに好きじゃないし、ちょっとあり得ない話だろ、と思い、見終わった後の感じでは、60点弱くらいかなあ?という感じでしたが、ココを見ると、どうも実話に近いらしいということが判明。ガクブルものです。
    この手のサスペンス系映画が好きな人からしてみたら、かなり高水準の映画なんだと思います。


    カナリア (97点)

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    カテゴリ : ドラマ
    製作年 : 2004年
    製作国 : 日本
    時間 : 132分
    公開日 : 2005-03-12~2005-04-22
    監督 : 塩田明彦
    出演 : 西島秀俊 りょう 水橋研二 谷村美月 石田法嗣 甲田益也子 つぐみ 戸田昌宏 品川徹

    (ストーリー)
    光一(岩瀬光一)は、母(甲田益也子)が傾倒するカルト教団「ニルヴァーナ」の施設で妹とともに数年を過ごしたが、教団が崩壊後、関西の児童相談所に預けられた。そこへやってきた祖父(品川徹)は、光一を残して、妹の朝子だけを引き取り、東京に戻ってしまった。

    (感想)
    オウム真理教の名前こそ出ないが、10年ちょっと前に日本中を震撼させたこの教団による事件・騒動にインスピレーションを受けて作成された映画。
    もっとも、主眼は宗教とかカルトとか、そういう所にあるのではなく、「子供は大人を選べない、大人は子供を選べるのか」という家族の問題を描いた映画だと思います。
    それから、とにかく主人公の2人が走る走る、塩田監督は他の作品でも少年少女はいくらでも走れると思っているフシがあります。。。
    というわけで、極上のロードムービーでもあります。
    西島秀俊は相変わらず朴訥ないい演技してるし、「りょう」は艶かしい表情作ってるし、キャストも良くて話の筋もうまくまとまって、とてもいい映画を見つけた!という感じです。

    でも、この映画の最大の見所は、何と言っても、谷村美月でしょう。
    ある意味、この映画は谷村美月のための映画と言っても過言ではないような気さえします。
    みなどこか病んでいるこの映画の中で、たった1人、一貫して良心的存在であり続ける、この難しい役どころを、しなやかにこなしていました。
    この人、当時まだ14歳だったようですが、今はもう17くらいでしょうか。
    他の映画も出てるようですし、これだけ演技力ある若手女優って言ったら、ダブルあおい(蒼井優と宮崎あおい)や上野樹里くらいしか思い付かないですね。この3人の世代より少し下だと思うので、あと2~3年したら大ブレイクしそうな予感がします。
    もう1人の主役、石田法嗣はドラマ版「蛍の墓」くらいでしか見たことなかったですが、いい俳優さんですね。でも、エンディングで白髪にしてるのは、ちょっと唐突でワケわかんなかったです。。。


    A (98点)

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    カテゴリ : ドキュメンタリー
    製作年 : 1997年
    製作国 : 日本
    監督: 森達也
    製作者: 安岡卓冶

    (内容)
    TVディレクターの森達也が、オウム真理教(現アーレフ)の広報担当者・荒木浩を被写体とし、社会とオウムの双方を撮り続けたドキュメンタリー映画。公開後、賛否両論、さまざまな論議を呼び、大きな話題と反響を呼んだ森監督の自主制作映画。

    (感想)
    これ、2007年の今だからこそ観るべき映画ではないでしょうか?
    オウム問題って、当時の日本人は自分も含めて、情報の入手経路が主にワイドショーやテレビのニュースだったんじゃないかと思うんですね。
    地下鉄サリン事件のあった1995年3月と言ったら、まだインターネットなんてほとんどの人は、やってなかったと思うし。
    で、この「A」を観ると、当時のマスコミがどれだけ傲慢で思い込みの激しい報道を繰り返していたのかがわかります。
    自分は森達也というジャーナリストのことを、彼の著書や雑誌の記事などで既に見知っていて、その公平なものの見方にいつも感心していたのですが、この「A」でオウムという超難敵を客観的に撮ることに成功しているのを見て、やっぱりすごい人なんだと確信しました。

    オウムとか新興宗教の問題って、自分にとって、そんなに遠い世界の話じゃなかったですね。大学の構内歩いてて、オウムやその他様々な新興宗教に勧誘されたことありますし、何よりも自分は、かつてとても親しくしていた人が、実はある新興宗教に入っていたことを知って大ショックを受けた経験があったりもします。

    しかし、このドキュメントは、新興宗教=反社会的な存在というレッテル貼り作業のために作られたものでないことは明らかです。オウムの中に入り込み、密着取材をするんです。他の大手マスメディアのように取材時には都合のいいこと言っておいて、放送時にデスクが恣意的な映像に仕立て上げる、というような報道の仕方をすると、取材を受ける教団側も心に殻を作るようになり、身構えていきますが、この森氏の取材のように、ただただありのままを映し出そうとする透明な姿勢だと、取材の対象者からも、信頼されていくんですね。
    荒木広報副部長なんて、「女性とキスしたことない」とか、普通なら「そんなこと関係ないでしょう!?」と言って怒り出しそうな質問にまで丁寧に答えてましたし(笑)

    森氏は「ドキュメンタリーは嘘をつく」という本も書いてます(未読)が、彼のドキュメンタリーは少なくとも自分は信頼に足るものだと感じましたよ。

    それから続編の「A2」はさらに良くできているそうなので、必ずこっちも近々観てみようと思います。

    PS そういえば、mixiには数多くの有名人が参加していることは、既に広く知られつつある話ですが、オ○ム関係の超大物もいたりしますね。見つけてビックリ(ていうか足あとつけてしまって、ちょっとビクビク中^^;)


    あと、「カポーティ」も書こうと思ったけど、また今度。
    (ずいぶん世評の高い映画ですが、自分はそうでもなかった、、、)

    そういえば、「善き人のためのソナタ」も書きかけだったか。


    映画 | 01:22:03| Trackback(1)| Comments(0)
    あなたになら言える秘密のこと他
    映画2発です。

    特に「善き人のためのソナタ」はあまり映画を観ない年だったら、私的年間No1映画の座を射止めてもおかしくないほど、好きになりました。

    あなたになら言える秘密のこと(79点)

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    ジャンル : ヒューマン
    製作年 : 2005年
    製作国 : スペイン
    配給 : 松竹

    キャスト・スタッフ - あなたになら言える秘密のこと
    監督・脚本 : イサベル・コイシェ
    出演 : サラ・ポーリー 、 ティム・ロビンス 、 ハビエル・カマラ 、 ジュリー・クリスティ 、 レオノール・ワトリング


    解説: 心に深い傷を負い、誰にも言えない秘密を抱えて生きる孤独な女性の再生のドラマ。『死ぬまでにしたい10のこと』で演技に開眼したサラ・ポーリーとイサベル・コイシェ監督が再び手を組み、ただ黙々と生きていた女性が少しずつ生きる喜びを思い出していくまでを丁寧につづる。ほとんどをベッドに寝たきり状態のキャラクターを演じた、オスカー俳優ティム・ロビンスによる迫真の演技は一見の価値あり。過酷な現実の中に見える一条の光に胸を揺さぶられる。

    かなりの良作、のはず。
    であるにも関わらず、この甘めなブログの中では厳しめな点数付けとなったのは、観た時の体調&精神状態があまり良くなかったため、作品に感情移入し切れなかったことが大きく影響しています。
    というか、映画館では珍しく、途中、少し寝そうになりました。。。

    しかし、こういう「再生」にまつわるドラマとしては、「トリコロール 青の愛」という【人生の10本】入り当確な映画があるので、そこと比べちゃうとどうしても少し物足りない。

    それと、クロアチア紛争を持ち出した割には、クロアチアっぽさのカケらも映像に表れないのも、個人的趣味としては、やや残念(ドラマの作りとしてはまったく無問題ですが、自分は日頃からこのテーマに関心を持っているもので、どうしても気になってしまう)。

    しかし主役2人の演技はとてもよかったです。
    自分はどっちかというと、言語がはっきりわかる日本映画の方が俳優の演技力が気になるんですけどね。

    あと海上の油田という舞台設定も、このドラマの寒々とした空気にマッチしていて良いなと思いました。

    もちっと良い気分の時に観たら、ぜーんぜん違う感想になりそうな気もします。

    主役2人の会話のやり取りだけでも、観るに値する映画ではあります。
    DVD出たらレンタルしてみようかな。


    善き人のためのソナタ(98点)

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    ジャンル : 社会派ドラマ
    製作年 : 2006年
    製作国 : ドイツ
    配給 : アルバトロス・フィルム

    キャスト・スタッフ - 善き人のためのソナタ
    監督・脚本 : フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
    音楽 : ガブリエル・ヤレド
    出演 : ウルリッヒ・ミューエ 、 マルティナ・ゲデック 、 セバスチャン・コッホ


    解説: ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていたシュタージの実態を暴き、彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩を浮き彫りにした話題作。監督フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが歴史学者や目撃者への取材を経て作品を完成。アカデミー賞外国語映画賞ドイツ代表作品としても注目を集めている。恐るべき真実を見つめた歴史ドラマとして、珠玉のヒューマンストーリーとして楽しめる。

    祝☆2007年・第79回アカデミー賞 - 外国語映画賞 受賞決定!

    はっきり言って、アカデミー賞は「外国語映画賞」しか興味がないのですが、この作品の受賞は、さっすが~!って感じですね。

    ここ5~6年、つまり21世紀に入ったあたりからのドイツ映画は、いい作品目白押しだなと思います。
    「白バラの祈り」「グッバイ、レーニン!」「トンネル」「es」などなど。
    観てる映画の絶対量がそんなに多くないのであまりそういう傾向的な所にまで踏み込んだ話をするのは危険な気もしますが、今までの自分が観た範囲では、21世紀になってからいい映画たくさん作ってるなと思うのは、ドイツと日本かな、って感じですね。

    ハリウッドは完全にスランプで、韓流はほとんど観てないから知らず、中国はなかなか、フランス映画は実はスランプ?、イタリア映画が最近いいらしいけど観てませーん、イラン映画もかなりいいっすね、なんてな印象です。

    「善き人~」はDDR(東独)のシュタージ(東独の秘密警察)モノっていう時点で、個人的にはめちゃくちゃ萌え萌えしちゃってるわけですが(笑)、でも実はこれ、かなりのヒューマンドラマです。

    と、ここまで書いて強烈な睡魔に襲われてきてしまったので、、、作品自体の話は明日へつづきまっす




    映画 | 01:30:10| Trackback(0)| Comments(0)
    パッチギ
    映画「パッチギ」を観ました。

    パッチギ(井筒和幸監督) 93点

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    グループ・サウンズ全盛の1968年。京都府立東高校の空手部と、朝鮮高校の番長・アンソン(高岡蒼佑)一派は、激しく対立していた。アンソンの妹で、フルートが得意なキョンジャ(沢尻エリカ)に心を奪われた、東校の松山康介(塩谷瞬)は、彼女が奏でる美しい曲が、「イムジン河」という朝鮮半島に思いを馳せた歌だと、音楽に詳しい坂崎(オダギリジョー)に教えられる。キョンジャと親しくなりたい一心で、康介は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を練習し、朝鮮語の独学を始める。

    製作年度 2004年
    上映時間 119分
    監督 : 井筒和幸
    出演 : 塩谷瞬 、 高岡蒼佑 、 沢尻エリカ 、 楊原京子 、 尾上寛之 、 真木よう子 、 小出恵介 、 波岡一喜 、 オダギリジョー 、 光石研


    この映画に関する予備知識ほとんど無しで観たんですが、すごく良かったです。

    自分は韓国あるいは北朝鮮という国に対して、かなりニュートラルな方だと思います。
    「韓流」にはほぼ全く乗っからなかったけれど、一方でネット上でしばしば見られる「嫌韓」にもまるで関心がない。

    韓国人に1人、メル友(旅先で出会った人)がいたりするし、かつてロンドンに語学留学した時にも韓国人の友達ができたりしたので、まあ嫌いな国ではないです。
    でも、そのくらいの「やや好き」な国なんて、例えばオーストラリアやカナダやニジェールやコロンビアと同等くらいの「やや好き」なので、やっぱりニュートラルに近いと思います。

    もちろん、隣国としての歴史的関係性、日本に在住する人たちがたくさんいるということの特殊性、そうしたことを完全に度外視すること自体がフェアでない見方なのかもしれませんが、この点に関して自分は強い主張を持つに至る出自も経験もないのが実情です。

    そして、テレビによく出ている井筒監督についても同じくニュートラル。
    あんまりこの人の出てる番組をちゃんと観たことないんですよね。

    映画の舞台は1968年の京都。

    冒頭からとにかく暴力が吹き荒れます。

    自分はもともとそういう映画は得意でないので、「あー失敗したかな・・・」と、少し後悔しました。

    しかし中盤以降、ぐいぐい引き込まれていきました。

    冒頭であれほど違和感のあった暴力シーンが、次第に爽快なものになってきました。
    恐ろしい。井筒マジックにハマってしまったってことですかね、これ。

    本ではないけれど「読後感」の良い作品です。
    脚本と監督と役者、3点揃っていると、どんなものをテーマにしても、結局素晴らしい作品になるってことですね~。

    話の筋は簡単に言えば、現代版ロメオとジュリエット。
    非常に古典的な構図だと思います。
    そして、民族問題がもたらす愛憎が話の中にどんどん絡み付いていきます。

    でも、この映画は単なる民族問題のプロパガンダでもないし、かと言って、社会性の希薄な純情恋愛物というわけでもない。

    その点で言えば、先日観た「初恋」に達成できなかった部分がこの映画では達成されていたようにも思います。
    だから「初恋」の92点に対して、こっちは93点。
    どっちもかなり好きな映画であることに変わりはありませんけども。
    沢尻エリカ(パッチギ)よりは宮崎あおい(初恋)の方がはるかに好きなので、逆転させても良かったかもしれませんが(笑)

    背景に1968年という時代性を感じさせる毛沢東主義者の教師(光石研)がいたり、ヘルメットにゲバ棒持った学生(小出恵介)がいたり、フラワームーヴメントに走っちゃう若者(オダギリジョー)がいたり。それから看護師(真木よう子)。
    彼(女)らの演技が良いので、映画の舞台が俄然立体的に感じられました。
    やっぱり脇役が光る映画っていいですね。

    そしてメインテーマは、日本と朝鮮の高校生たちの抗争と道ならぬ恋愛。
    そもそも、日本の中には韓国学校(韓国系)と朝鮮学校(北朝鮮系)がある、ということ自体、知らない人は知らない話ですよね、きっと。
    この映画に出てくるのは、朝鮮学校。
    政治的にも非常に微妙な問題を含む話です。
    今の自分にとってみても、あまりにも勉強不足で、映画としての感想という次元を超えた、この件へのコメントは差し控えようと思います。

    もしかしたら、物議を醸す可能性もあるかもしれない映画です。
    でも、自身の立脚点がどこにあろうと、ある程度普遍的に魅力を感じうる作品だとも思います。
    普通に映画として完成度高いと思いますんで。

    日本人と朝鮮人の道ならぬ恋というテーマは、普遍的ですね。
    結局、どんな時代背景を持っていようが、恋愛というのは超越した存在ですね。

    抗争に関しては、パッチギ(頭突き)を日本の学生にかませていた朝鮮学校の学生リーダー(高岡蒼祐)の力強さにホレボレとしてしまいました。無鉄砲で喧嘩が強くて、でも本当は温かい心を持った男を上手く演じていたと思いました。

    観終わった後、「イムジン川」を思わず口ずさんでいました。









    映画 | 12:31:13| Trackback(0)| Comments(0)
    シネマ5連発
    昨日の訂正。

    「どん底」はゴーリキーでした。失礼しました。いつものことですが、原則ウラを取らずにブログを書くワタクシなのでありました。
    (原文訂正はしません。ここで訂正するに留めますのでご了承を~。)

    今日はさらにどん底度が増してしまいましたが、まあそんなことばかり書いていても仕方ないので、別の話題を。


    最近観た映画、とりあえずの感想文。

    ノーマンズ・ランド(タノヴィッチ監督)96点

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    製作年度 2001年
    上映時間 98分
    監督 ダニス・タノヴィッチ
    出演もしくは声の出演 ブランコ・ジュリッチ 、レネ・ビトラヤツ 、フイリプ・ショヴァゴヴイツチ 、カトリン・カートリッジ 、サイモン・キャロウ 、ジョルジュ・シアティディス

    ボスニア紛争の映画。セルビア側・ムスリム側・西欧諸国&アメリカ、いずれにも正義がないという、この紛争の真相を端的かつシニカルに表現。大規模な戦闘シーンなどほとんどないのに、ここまで戦争を哀しく表現できるものかと驚きました。
    大好きなキェシロフスキ監督の遺稿を元にした「美しき運命の傷跡」の監督でもあります。戦争を実体験している人なだけに、戦争に対する妙な幻想がなく、空恐ろしいほどリアルに描いているように感じました。もっとも、この監督、戦争映画ではない「美しき~」においても、甘さのない厳しい視点で登場人物たちを描いていましたけれども。
    点数にも表れているとおり、かなり好きな映画です。

    ハンナとその姉妹(ウディ・アレン監督)85点

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    製作年度 1986年
    上映時間 106分
    監督 ウディ・アレン
    出演もしくは声の出演 ウディ・アレン 、マイケル・ケイン 、ミア・ファロー 、ダイアン・ウィースト 、キャリー・フィッシャー 、バーバラ・ハーシー

    初のウディ・アレン作品。アメリカ映画≒ハリウッド映画だと思っていた自分にとって、「ニューヨーク派」のウディ・アレンは新鮮。ていうか、ウディ・アレンにようやく着手した段階で「映画ファン」を名乗るのはおこがましい??他の作品も観てみないとわからないけど、この人のアイロニカルな感じはこれから好きになりそう!という予感。

    ユメ十夜 45点

    ※ただし、第6夜と第9夜に限れば90点、第1夜は75点

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    製作年度 2007年
    製作国・地域 日本
    上映時間 110分

    【監督】 実相寺昭雄 、市川崑 、清水崇 、清水厚 、豊島圭介 、松尾スズキ 、天野喜孝 、河原真明 、山下敦弘 、西川美和 、山口雄大

    【出演】 小泉今日子/松尾スズキ/うじきつよし/中村梅之助/山本耕史/市川実日子/大倉孝二/阿部サダヲ/TOZAWA/石原良純/sacha/秀島史香/藤岡 弘/緒川たまき/ピエール 瀧/松山ケンイチ/本上 まなみ/石坂浩二/戸田恵梨香

    夏目漱石の短編集「夢十夜」に魅せられた、日本映画界を代表する10人の天才監督たちによるオムニバス。この映画を観た後、漱石の原作も読みました。「世にも奇妙な物語」風な作品たち。
    第6夜の松尾スズキと第9夜の西川美和の2つが圧倒的に良かった。
    2人とも天才ですね。9話は「かんぺきぱーぺき緒川たまき」が出ているし(笑・てか、このあだ名、タテラッツィオリジナルですけど・・・)、6話は阿部サダヲ。ていうか↑を見ればわかるように、キャストは死ぬほど豪華。あ、もちろん監督も。たしか実相寺昭雄監督の遺作なんですよね、これ。
    ただ、第5話とか第7・8話が死ぬほど自分は退屈で、このへんは正直苦痛でした。今さら「天野喜孝」(ファイナルファンタジーの絵を描いてる人)はねーだろ、って感じが個人的に、あくまで個人的に。


    季節のはざまで(ダニエル・シュミット監督) 69点

    製作年度 1992年
    上映時間 95分
    監督 ダニエル・シュミット
    出演もしくは声の出演 サミー・フレイ 、カルロス・デヴェーザ 、アリエル・ドンバール 、イングリット・カーフェン 、ディーター・マイアー 、ウーリー・ロメル

    「想起された物語ほど虚構的なものはないだろう。とりわけ、自分自身の物語である場合には」と述べるシュミットの少年時代の記憶に基づく映画である。スイス山中にある解体直前の古いホテルを訪れた中年男ヴァランタンは、自分の少年時代を回想し、そのホテルに滞在していた不思議な大人たちをめぐる祝祭的な日々を懐かしむ。

    久々に欧州らしい映画を観た感じがしました。
    実力がある監督にしか撮れない画がいっぱい入った作品だなと思いました。なので、基礎点で既に60点ゲット。
    ただこれ、この監督の自伝的な内容の作品なのですが、いかんせん、他の作品をまだ観たことがなく、この監督の通常の語法等々がわからない状態で観てしまったことが最大の失敗。
    例えて言うなれば、「ビートルズを知らない状態でジョン・レノンミュージアムを訪れてしまった者を襲うであろう場違い感?」みたいな。
    なんだかうまく言えないけど、そんな感じ。
    いや、それはさすがに言い過ぎだったか。
    なぜなら、雰囲気がとってもいい映画だから。古き良きヨーロッパ映画の佇まいがある。オードリーヘップバーン全盛期とかの画に近い感じ。
    それに、中年の域に差し掛かった主人公が少年時代の思い出の地への空想に浸るという主題は十分に普遍的だとも思う。
    それから、過去のホテルの上客たちが皆、個性豊かで人間味溢れる人たち。
    この監督の他の作品を観てからもう一度トライしたい作品。


    初恋(塙幸成監督) 92点

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    製作年度 2006年
    上映時間 114分
    監督 塙幸成
    出演もしくは声の出演 宮崎あおい 、小出恵介 、宮崎将 、小嶺麗奈 、柄本佑 、青木崇高

    「心の傷に時効はないから」府中三億円強奪事件・犯人は女子高生―
    日本犯罪史上最大のミステリーが、淡い想いと供に今、語られる。

    宮崎あおいのプロモかと思うほど、この女優さんが魅力的に描かれている映画。もっとも、CM等々で見られる彼女の明るいイメージではなく、陰影のある女性を演じており、作品としても非常に地味。
    この女優さんは、むしろこういう暗い作品に良いなあと思う映画が多いですね。
    前半はやや退屈でしたが、後半になって小出恵介(「のだめ」でマスミちゃん演じてた人ですね。ほぼ別人状態でしたが・・・)との絡み中心になってから、俄然引き込まれました。
    この小出恵介扮する男の60年代的七三分けは、ある意味「マスミちゃん」以上の衝撃的映像かもしれません(笑)が、どこか知性の裏に寂しげな様子が見え隠れする彼の演技にシビレましたね。

    三億円事件と言えば、リアルタイムで生まれていない自分だって、何となくは知ってるくらい有名すぎる事件ですが、その犯人が女子高生だなんて・・・!と最初は思っていました。昔あった「二代目はクリスチャン」という、タイトルしか知らない映画のことを思い出したほどです。しかし、観てるとナンだか妙な説得力が。

    宮崎あおい言うところの「この話は実話だと思っている」発言は、この映画をきちんと観てから聞くと、全く胡散臭いものだと感じないから不思議です。
    そう思わせられるのも、たぶん脚本と宮崎あおいの演技力がなせるワザだと思うんですがね。いや、それでもあまりリアルには感じられないんだけれど、何か信じてあげたくなるものが、この映画の中にあります。
    お伽噺として。

    というか、そもそも自分は、宮崎あおいと蒼井優、この2人の作品はこれまで1つのハズレもなく、彼女らを手放し大絶賛することには全くやぶさかでないわけです(笑・そういえば、蒼井優は日本アカデミー賞、見事取りましたねぇ!「フラガール」凄い!大手配給会社じゃないのに、快挙です)。

    あと、この作品の空気感がすごく好きですね。
    60年代という時代の鬱屈した感じ、実際には知らないけど、様々な人から伝え聞くこの時代の感じは、まさにこの映像の感じだったんですよね、きっと。「3丁目のなんたら」(まだ観てない)はCGで昔の日本を表現したそうですが、この映画はセットや昔風の土地をロケして撮ったんだそうで、その自然な感じが効を奏していますね。

    それから自分は基本的に「暗いけど、その先に光明が見え隠れしている」映画が大好きなんだと思っているんですが、この映画もその系列の中に序せられるであろう作品。だからこその高得点。
    宮崎あおい作品の中では、超傑作の「ユリイカ」(99点)の次くらいに好きかもです。

    欠点は、上にも書いたように、前半が少し退屈なのと、あとは、三億円事件を起こすに至る動機の形成に関する描写が少し弱いような気がした(あ、それなら自分もやっちゃうかも!って視聴者に思わせる何かが足りないというか)のが、少し残念。
    しかし、この映画はタイトルが示すとおり、ミステリーではなくラブストーリーなのだから、これで良いのかもしれません。


    映画 | 23:57:26| Trackback(0)| Comments(0)
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