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タテラッツィ

  • author: タテラッツィ
  • 観たもの触れたもの、マンドリン音楽活動などについて、書いていきます。

    【告知】
    マンドリンオーケストラ“未完成』第11回演奏会
    2011年2月27日(日)浜離宮朝日ホール音楽ホール
    13時30分開場、14時開演
    シューベルト「未完成」、クルト・ヴァイル「小さな三文音楽」ほか。
    入場無料です。

    リベルテマンドリンアンサンブル2枚目のCD発売中!
    マンドリンオーケストラ編曲の最高峰と、新たな世界を切り拓いた委嘱作品を収録。

    指揮:中川賢一(Ken'ichi Nakagawa)
    マンドリン独奏:望月豪(Go Mochizuki)
    演奏:リベルテ マンドリン アンサンブル
       リベルテ マンドリン オーケストラ

    ご購入・お問い合わせはduende-juergaあっとまーくezweb.ne.jpまで!
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    映像の世紀
    【ただ今のBGM】
    加古隆「パリは燃えているか」オーケストラバージョン

    ↑で視聴できます。

    昨日、“未完成』のギタリスト、KMKW君から、素晴らしいブツを借りてきました。

    NHKスペシャル 映像の世紀 SPECIAL BOX



    詳しい内容はコチラ

    1994-95年頃にNHKスペシャルで放送され、その後も数回再放送されていたらしいこの番組ですが、自分が初めて観ることができたのは、たしか2003年頃。

    現代史、中でも第二次世界大戦前後を取り扱った映像というのは、今やたくさんテレビでも放送されているわけですが、この「映像の世紀」はなんかもう、次元が違います。圧倒されてしまいます。

    なんという人間の業の深さ、、、。
    人類の末路を見る思いです。

    人類が築き上げてきたものの終着点が20世紀だったら、いま自分が生きている21世紀って、何なのだろう?と思ってしまいました。
    (まあいわゆる「ポストモダン」ってやつですか)

    これを観てしまってもなお、人類に対して楽観的な気持ちでいることは、なかなか難しい。。。
    たしかに、そんな中でも私たちは生きていかなければならんし、実際たくさんの人たちが楽しく前向きに生きている。自分だってそう。
    でも、「人類」という大きな括りで見たら、一体私たちはどこへ向かっているのか?と、問題意識を持たざるを得なくなります。この番組の映像が嫌が応でも私たちにその問題を突きつけてきます。

    しかし当時、録画をしていたわけでもなく、ちょうど最近、「あー、また観たいな」と思っていた所だったんですね。

    そんな矢先に、KMKW君が

    「オレ、DVDボックス持ってますよ。貸しましょうか?」

    うーん、最近お世話になりっぱなしのKMKW君、もはや自分、彼に頭が上がりません(笑)

    でもって、今回は取り急ぎ1~3巻を借りてきた次第。

    本当は来週、入院する時用に取っておこうと思ったんですが、我慢できず、

    「ちょっと試しに最初の方だけ」

    ということで1巻を再生してみた所、、、

    冒頭からド迫力映像と、そして↑でご紹介した加古隆さんの音楽に釘付けとなってしまい、ついつい全部観てしまうことに、、、。

    「しょーがねえなぁ。じゃ、2・3巻は入院中に」

    と思ったけれど、2巻のジャケット見たら、

    「大量殺戮の完成」

    なんか凄そうだ・・・。

    結局、2巻も観てしまい、

    そのまま勢いで第3巻も。

    この「映像の世紀」は、「面白そう!」というのとは違います。

    人類の業の深さ・悲しみ・苦しみが痛々しいほどに伝わってくるこの番組、

    「なんとしても観ておかなければいけない気がする」

    のです。

    特に第1巻。

    ハプスブルク家の皇太子フェルディナンドがサラエボで暗殺された日のことだとか、
    文豪トルストイがサンクトペテルブルクに凱旋帰国?した日のことだとか、
    モネやルノワールの映像だとか、
    映画が発明されたばかりの頃、興味津々で映像を観ている人々の姿だとか、

    近代から現代に向かう過程が提示されている巻です。

    その中で、一番印象に残った言葉はこれです。

    1905年1月22日日曜日

    重苦しい日だ。
    ペテルブルグで労働者たちが王宮に入ろうとしたために、深刻な暴動が起こった。
    軍隊は発砲しなければならず、多くの人が殺され、負傷した。
    何とも重苦しく、心の痛む出来事だった。

    1月23日月曜日

    今日はペテルブルグに特別の事件は起こらなかった。
    いくつかの報告を聞いた後に、アレクセイ皇子と昼食を共にした。
    午後、ウラルからキャビアを持参したカザク代表団に会った。
    散歩後、ママのところでお茶を飲んだ。
             ――ニコライ2世の日記より 血の日曜日事件当日


    ロシアの冬宮を守る警備兵が、改革を求めて広場に集まった民衆に対してとつぜん発砲し、数千人もの死者が出たという「血の日曜日事件」。
    その当日の日記がこんなだったことを、民衆がこの時知ったならば、ロシア革命はあと10年早く起こっていたかもしれませんね。

    このノンキな日記の翌々日、ペテルブルクに到着したイギリス人ダンサーの手記によると、明け方のペテルブルクの街の中を長蛇の行列が棺を抱えて歩いて行く。その光景はさながらエドガー・アランポーの気味の悪い小説のようであった、ということだそうで、そんなことにはニコライ二世さん、思いも寄らなかったんでしょうね。

    ※血の日曜日事件:1905年(ロシア革命の遠因とされる)
     ロシア革命:1917年(ニコライ二世は家族ともども処刑された)

    「パンがないならケーキを食べればいいのに」
    のマリー・アントワネット同様、革命に遭う統治者というのは、同じような感覚なんですね・・・。

    でもこれってきっと、本人だけでなく側近が「美味しい話」しか耳に入れようとしなかったってのがあるんでしょうね。

    そういう意味では、庶民と同じ感覚を共有したくでも、どうしようもなかったのかもしれない。

    でも、オーストリアの「エリザベート」みたいに自由奔放な放浪をしちゃうくらいの度量があれば、そういうこともなかったのでしょうし(もっともエリザベートも暗殺されちゃいましたが)。

    しかし、こんなに優れた番組があるんなら、NHK受信料、喜んで払っちゃいますね。

    「地球大紀行」
    「大河ドラマ 独眼流正宗」
    「シルクロード(80年代にやった旧の方)」

    と並んで、自分がNHKで一番すごいと思う番組の1つです。

    で、こんなに素晴らしい現代史のテキストがあれば、とかく「嫌い・ニガテ」という話を聞く世界現代史(3学期の終わり頃に駆け足でやるからいけないんです、きっと)、みんな夢中になっちゃうんじゃないでしょうか?







    時事 | 02:41:00| Trackback(0)| Comments(5)
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