■PROFILE

タテラッツィ

  • author: タテラッツィ
  • 観たもの触れたもの、マンドリン音楽活動などについて、書いていきます。

    【告知】
    マンドリンオーケストラ“未完成』第11回演奏会
    2011年2月27日(日)浜離宮朝日ホール音楽ホール
    13時30分開場、14時開演
    シューベルト「未完成」、クルト・ヴァイル「小さな三文音楽」ほか。
    入場無料です。

    リベルテマンドリンアンサンブル2枚目のCD発売中!
    マンドリンオーケストラ編曲の最高峰と、新たな世界を切り拓いた委嘱作品を収録。

    指揮:中川賢一(Ken'ichi Nakagawa)
    マンドリン独奏:望月豪(Go Mochizuki)
    演奏:リベルテ マンドリン アンサンブル
       リベルテ マンドリン オーケストラ

    ご購入・お問い合わせはduende-juergaあっとまーくezweb.ne.jpまで!
  • RSS
  • ■RECENT ENTRIES
    ■CATEGORY
    ■ARCHIVES
    ■RECENT COMMENTS
    ■RECENT TRACKBACKS
    ■LINKS
    スポンサーサイト
    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。


    スポンサー広告 | --:--:--| Trackback(-)| Comments(-)
    編曲における著作権の話
    著作権は著作が創作された時点で権利が発生し、作者の死後50年間は保護を受けます(ただし戦時加算という例外あり。後述します)。

    著作権は、人格権と著作権(財産権)に分かれます。
    今回はその中で後者のうちの「編曲」に係る著作権について考えてみます。

    自分が所属しているマンドリン楽団のほとんどは、マンドリンのオリジナル曲よりも編曲モノを演奏する傾向なので、編曲にまつわる著作権の知識は本来必要不可欠です。
    しかし、自分はあまりにも不勉強で、いろいろ知らないことがあるので、今回調べてみました。

    オリジナル作品や市販されている編曲譜(JASRACへ登録されている)、レンタル楽譜を正規の手続をして使用している場合は原則として問題はありません(マンドリン業界の場合、それでもなお心元ないというウワサもあるが、それは作曲家と編曲者との間の問題であり、演奏会主催者が確認するのは困難)が、自分の楽団のために新たに編曲したりする場合には、著作権の問題が出てきます。

    ※もっとも著作権の保護期間にある曲だからと言って、全く演奏できないわけではなく、しかるべき手続きを経て著作権者から了承されれば編曲可能となります。
     
    基本的に日本の著作権法における著作権保護期間は50年です。
    これがあくまで基本。
    海外では70年とか95年とかいろいろありますが、外国人の作品でも日本国内での保護期間は日本の法が優先しますから、50年でOKです。

    ただし、ここで戦時加算という大きな例外があります。

    戦時加算:第二次世界大戦中、日本が連合国の著作物の権利を保護しなかったと言うことで設けられたペナルティー。よって日本は、アメリカ・イギリス・フランスなどの連合国(ただし講和条約未締結のソ連・中国を除く)における著作物を1941年12月8日から1952年4月28日までの3794日=10年と142日(閏年3回)分、余分に保護しなければならないのです

    具体的には、著作権の保護期間は作曲者が死亡した翌年の1月1日から起算して計算するので、これら連合国における作曲家の著作権が切れるのは、死後60年後の5月22日ということになります(ただし戦時加算開始年が閏年の翌年の場合だけ、5月23日までとなります)。

    ・「連合国」とは、
    アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、中国、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、チェコスロバキア、ユーゴスラビア、ギリシャ、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、英連邦(オーストラリア、ニュージーランド、エジプト、南アフリカ、カナダ、ドミニカ共和国)、メキシコ、キューバ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、サルバドル、ニカラグア、パナマ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ペルー、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン、チリ、イラン、イラク、シリア、トルコ、サウジアラビア、エチオピア、リベリア

    ※ただし、ソ連・中国とは講和条約を結んでいないので、戦時加算なし
    ※2 ブラジル、オランダ、キューバなどはアメリカ・イギリスなどよりも戦時加算期間が少し長いので要注意!


    そして、この戦時加算を加えるかどうかということで、著作権者の国が問題になります。
    基本的にほとんどの作曲家の著作権は出版社(あるいは作曲家自身)が持っています。自分でアレンジした曲の許諾を得るためには、楽譜のコピーを持って、英国BOOSEY & HAWKSブージー&ホークス社(現ショット社。日本ではクランポン社が代理店)などのような出版社にかけあう必要があります。

    ここで戦時加算と出版社の問題から取り扱いがややこしい作曲家について、調べたことをまとめておきます。
    なお、個別の作曲家については、「吹奏楽コンクールで演奏されているかどうか」というのもかなり参考になります。吹奏楽のコンクールは著作権をクリアしているかどうかをちゃんと調べているようですのでね。

    【ラフマニノフ(1943年没・ロシア帝国→アメリカ)】

    ロシア革命を機にロシア(ソ連)からアメリカに亡命した作曲家のため、以前はソ連時代の作品とアメリカ時代の作品で著作権の取り扱い年数が違うといったややこしいことが起きていましたが、2004年5月22日、見事全ての作品の著作権が消滅!
    メロディメーカーのラフマニノフだけに、これから様々な形でラフマニノフのBGMが聴かれるようになるのでは?

    【Rシュトラウス(1949年没・ドイツ)】

    敗戦国ドイツの人で1949年に死亡しているので、50年後の1999年には著作権が消滅しています。
    この点について、一部作品が英国の出版社で著作権を持っているとして、オペラ「ナクソス島のアリアドネ」の新国立劇場での上演に際して裁判がありましたが、東京高裁において「著作権消滅」との判決が出されています(最高裁上告棄却)。

    【バルトーク(1945年没・ハンガリー)】

     バルトークはアメリカに亡命していますが、アメリカ国籍を取得していないので、ハンガリー人です。というわけで、ハンガリーは日本と同じ枢軸国なので基本的に死後50年後の1995年に著作権消滅。
    ただし、上述の英ブージー社から出版された作品のうち、1941年12月8日以降に作曲された作品は、その期間分が戦時加算されるようです。それらの作品は来年2006年5月22日に著作権が消滅します。
    ただし、1943年以降に作曲された作品(「管弦楽のための協奏曲」、「無伴奏ヴァイオリンソナタ」)は2005年5月22日までの時点で既に著作権切れ。

    2005年11月現在、バルトーク作品で著作権が残存している作品は下記のとおり
    (これらの作品の著作権は全て来年2006年5月22日に切れます)
    ヴァイオリン協奏曲第 2 番、コントラスツ、ミクロコスモス、弦楽のためのディヴェルティメント、弦楽四重奏曲第 6 番

    【プロコフィエフ(1953年没・フランス→ソ連)】

    この人は1941年より以前にフランスからソ連に亡命しています。
    スターリン粛清の嵐の渦中のソ連に亡命したということで、アホ呼ばわりされたとかされないとか。
    それはさておき、プロコフィエフは一部の作品をフランスの著作権協会と契約を結んでおり、それらの曲は2014年5月22日まで著作権残存です。
    その他ソ連時代の作品は2003年5月22日に著作権消滅済みです。

    「ロメオとジュリエット」「シンデレラ」などは2014年まで残存だが、申請すれば編曲許可が出るそう。

    【シェーンベルク(1951年没・オーストリア→アメリカ)】

    この人の場合、アメリカ国籍を取得しているので、2012年5月22日まで著作権が切れません。

    【ファリャ(1946年没・スペイン)】

    スペインは中立国なので、戦時加算なし。
    というわけで、ファリャの著作権は1997年5月22日に消滅しています。

    ・・・と言いたいのですが、どういうわけか「はむらぼ様」のHPから↓こんな記載を見つけました。

    ------------------------ここから抜粋---------------------------

    ファリャはまだ著作権が切れていません。でも編曲許諾は下りやすいみたいです。シンコーミュージックが管理しているみたいなんで、詳しくは担当部署にお尋ねくださいね。

    ------------------------ここまで抜粋---------------------------

    「三角帽子」「恋は魔術師」については、市販の楽譜を買うか、申請すれば許可が出るそう。

    【フランスの近代作曲家たち(オネゲル・イベールなど)】

     著作権残存しているフランスの作曲家については、日本ではヤマハが代理店になっているようです。

    【ストラヴィンスキー(1971年没・アメリカ)】

    「火の鳥」はショット社からレンタル

    【コダーイ(1967年没・ハンガリー)】

    「ハーリヤーノシュ」「孔雀による変奏曲」などはショット社へ承認を得る必要あり。なかなか難しいらしい。

    【ヒンデミット (1963年没・ドイツ)】

    「ウェーバーの主題による交響的変容」はショット社からレンタル

    【シベリウス(1957年没・フィンランド)】

     2007年12月31日に著作権消滅します。
     シベリウスは昨年においてなお、著作権収入2億円だったそうですよ・・・。
     
    というわけで、いろいろ間違いがあるかもしれません。
    疑問点は質問いただいても私にはお答えできかねますが、明らかな間違いはご指摘いただければ、(今回は内容が内容だけに)直します。
    スポンサーサイト


    音楽全般 | 00:09:57| Trackback(0)| Comments(3)
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。