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タテラッツィ

  • author: タテラッツィ
  • 観たもの触れたもの、マンドリン音楽活動などについて、書いていきます。

    【告知】
    マンドリンオーケストラ“未完成』第11回演奏会
    2011年2月27日(日)浜離宮朝日ホール音楽ホール
    13時30分開場、14時開演
    シューベルト「未完成」、クルト・ヴァイル「小さな三文音楽」ほか。
    入場無料です。

    リベルテマンドリンアンサンブル2枚目のCD発売中!
    マンドリンオーケストラ編曲の最高峰と、新たな世界を切り拓いた委嘱作品を収録。

    指揮:中川賢一(Ken'ichi Nakagawa)
    マンドリン独奏:望月豪(Go Mochizuki)
    演奏:リベルテ マンドリン アンサンブル
       リベルテ マンドリン オーケストラ

    ご購入・お問い合わせはduende-juergaあっとまーくezweb.ne.jpまで!
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    ロマ(ジプシー)・ブラスの世界
    【ただ今のBGM】
    Oluja

    「best of ORCHESTAR MICE PETROVICA」より


    コチラの英国サイトでしかこのCDを通販で購入する術を発見できませんでした。

    明日(もう今日ですが)9月3日から、セルビア共和国南部のグチャGucaという所で、世界有数のブラスバンドの大きな音楽祭が開催されます。

    音楽祭の公式サイトはこちら

    上記のCDはこの音楽祭で過去数回優勝しているグループのベストアルバムです。

    「ブラスバンド」って言ったら、ふつう日本人的には、「ブラバン」と略す、あの汗と涙の吹奏楽部的なサムシングを想像するわけですが、このグチャの音楽祭は、ロマ(ジプシー)ブラスの一大聖地と化しているんだそうです。

    この、ロマ・ブラスの世界は、40人も50人もの大人数でクラシカルな語法に基づくオリジナル音楽やアレンジ作品を奏することが多い吹奏楽の世界とは全く違うもので、イメージとしては、「東京スカパラダイスオーケストラ」みたいな感じと言うんでしょうか?
    いや、あれよりもっと泥臭くご機嫌な音楽が繰り広げられています。
    聴き手はとにかく飲み食い踊りながら、夜どおし幾日も(!)ドンチャン騒ぎを繰り広げるんだとか。。。

    ベオグラード(セルビアの首都)で出会った中年の女性がこの祭りについて、

    「クレイジー!」

    という言葉を何度も連発していたのが印象的でした。

    それでいながら私に、「絶対行け!今年がムリなら来年必ず来い!私もいるから」とも言っていたのですが、日本人1人でここに乗り込むのは勇気がいるなぁ・・・。

    自分はこの夏、バルカンを旅して以来(正確には旅立つ1~2年前から少しずつ)、この地の音楽にも関心を持つようになったんですが、いや~、まったく洗練とはほど遠い音楽でありながら、聴く者を病み付きにさせる何か中毒性の成分が、この地域の音楽の中にありますねぇ。

    さて、自分がこのCDを買ったのは、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボのモスレム人地域においてでした(この街が過去10数年来、モスレム人地域とセルビア人地域に分断されていることは、最近書店で山積みになっている「オシムの言葉」でも詳細に記載されていますね)。

    このORCHESTAR MICE PETROVICAのアルバムには、映画監督としても名高いクストリッツァ氏(「アンダーグラウンド」は比較的有名)が参加している曲があるそうです(どの曲だか自分にはわからない・・・)。

    クストリッツァっていう人は、もともと、モスレム(イスラム)人なんですね。
    ですが、これは自分も知らなかったんですが、どうも、映画「アンダーグランド」がセルビア(というかユーゴ)寄り過ぎる内容だったという批判を受けて、彼はモスレム人がイヤになり、セルビアの首都ベオグラードに移住したんだそうです。
    だから、サラエボのモスレム人地域のCDショップで「クストリッツァ関係のCDはないんですかぁ??」なんてノンキに尋ねて周っていた私は、後から考えたら、冷汗モンだったんです。

    このCDを購入したお店の店員さん、私が

    「視聴させてもらえないか?」

    って英語で尋ねましたら、

    「この街の人間がこれを聴いたらマズいことになる。だからダメだ。」

    と申し訳なさそうに言っていました。

    ただ、同時に、

    「建前上、クストリッツァは我々のための音楽家・映画監督ではなくなってしまったが、本当はみんな彼の作品が好きなんだ」

    とも。

    旧ユーゴの民族紛争は、友人親戚間ですら殺し合いがあったといいますが、本来、憎んでもいない人を政治的理由で憎まなければならない、少なくとも内戦後でさえ、そういうポーズを取ることが要求されるというのは、悲しいことです。

    日本政府は、ヘルツェゴヴィナの都市モスタルで、クロアチア人とモスレム人が1つの橋(内戦で破壊され、その後復興した、有名な橋)を挟んで対立している構造を緩和するために、学校内のパソコンルームにパソコンを寄贈するに当たって、「双方の民族が一緒に利用すること」を援助の条件としました。

    日本って案外、海外への援助は、いいこといっぱいしてるんですね。単にODAの額がめちゃくちゃデカイとかそういうことだけでなく。
    もちろん、国際援助の現場にいる人からしたら、いろいろ不満だらけだったりもするのかもしれませんけど。

    世界から尊敬を集める「美しい国」を標榜するのであれば、まずは、こういう所を今以上に強化していくといいのではないかと思うんですがねえ(愛国心うんぬんではなくて)>次期総理大臣さん

    で、今はこのモスタルという街、結構融和が進んできてるみたいです。
    サラエボと違ってこの街では、タクシーなどもお互いの地域をかなり自由に乗り入れている雰囲気でした(サラエボのタクシーは、こそこそと、人目に付かないところに乗り付けて、そこで降ろされた)。

    実際私が、モスタルの街中で迷ってしまった時に、

    「今いるここは、クロアチア側?モスレム側?」

    と街の人に尋ねましたら、

    「どっち側のモスタルなんてものは、この街には存在しない。モスタルはモスタル。1つの街よ!」

    って怒られてしまいました(えらい失言をしちまったと、猛反省しました)。

    (注)ボスニア・ヘルツァゴヴィナへの民族紛争は、セルビア人・モスレム人・クロアチア人の3つ巴の構造でした。このモスタル付近での民族対立はクロアチア人VSモスレム人だったということです。







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    外国ネタ | 01:16:11| Trackback(0)| Comments(4)
    コメント
    おじゃまします~LINDAです。
    ロマ・ブラス、私も好きです!血が踊りますよね。
    件の音楽祭もいつか行ってみたい!!

    バルカンを歩くということは、こうした繊細な民族感情に気をつけて暮らす、ということでもありますね。
    けどこういう「本音いうとみんな好きなんだけど」という声があるのは救い。いつか声を大にして言える日が来るのを期待します。
    2006-09-03 日 11:35:44 | URL | LINDA [編集]
    LINDAさん
    こんばんは!
    ようこそ、この乱雑未整理文字列王国へ(笑)

    バルカンの民族問題って、本当に日本人にとっては一番、縁遠いス類の話ですよね~。
    だからこそ、興味深くもあるのですが(人がたくさん死んでる事象に対して「興味深い」というのは不謹慎でしょうか・・・?)

    自分も、いつかまた、この地の人たちが交流できる日を望んでいます。既にその萌芽は見られるのですから、きっと、いつかは!!
    2006-09-03 日 22:26:39 | URL | タテラッツィ [編集]
    全くの外国人でなく、なまじ血の通った隣人同士だからなおさら心のしこりは長引くでしょうね。例えば、朝鮮半島の現状を日本に置き換えて想像してみるだけでも、そのメンタル的な難しさが窺い知れる気がしますよね。

    日本の海外援助は実際、いい仕事をしていると思います。特に旧ユーゴ地域は緒方貞子氏主導の現場主義による実際に即した有効なODAの導入が功を奏している例も多いのでは。アジア地域での民間企業をも絡めたグレーなODAばかりがクローズアップされてすっかりイメージの悪いODAですけれど、緒方氏のような仕事にこそもっと注目して後に繋げていって欲しいものです。

    橋、スタリ・モストですか、世界遺産登録されたんでしたっけね(しばらくの間「ドリナの橋」と混同していたのは秘密)。

    ユーゴの音楽、僕も興味あります。一時期コーカサス地域の音楽にも興味があって色々探したりしていたんですが、あっちの音楽(ってひとくくりにすべきではない気もしますが)って何か妙に心が解される気がします。
    2006-09-04 月 10:48:24 | URL | テット [編集]
    テットさん
    さすがテットさんですね。
    広い範囲にアンテナ張られてますね~。

    そうですか、アジアではODAはそんな感じなのですね。

    まさか、面識あるどなたかの口(キーボードですが)から、「ドリナの橋」の名が出てくる日が来るとは思いませんでした(驚)

    橋、そうです、スタリ・モスト(古い橋)です。
    もっとも戦火の中で破壊され、ほんの数年前に再建されたものですが。
    かつて夏の風物詩だったダイビングも復活して、自分も幸い、その模様を観ることができました。

    少なくとも、クロアチア人とモスレム人の間のシコリは、比較的弱いせいか、このモスタルにおいては、人々の緊張も緩和されてきていると感じました。

    ただ、ベオグラードなんかでは、実際に家族を殺された人に話を聴く機会もあったのですが、やはり、相当厳しい恨み節を聞かされました。
    自分だって、家族を殺されたら、理性では整理できなくなってもおかしくないだろうと思います。。。
    2006-09-05 火 00:03:17 | URL | タテラッツィ [編集]
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